私は、オフィスでエクセルのVBAコードを必死に書いていました。最近導入された最新型の空気清浄機が、静かにオフィスの空気を浄化しています。
「よし、これでようやく完成だ!」
何時間もかけて書き上げたコードを眺めながら、私は満足げにつぶやきました。このコードは、業務の効率化に大きく貢献してくれるはずです。
そのとき、突然の強風に驚いて顔を上げると、なんと空気清浄機が暴走し始めたではありませんか。清浄機は、まるで台風のように室内の空気を吸い込み、書類や小物を次々と飲み込んでいきます。
「え?ちょっと待って!」
私は慌てて大切なコードの書かれたパソコンを抱えましたが、あまりの風圧に耐えきれず、コードの入ったファイルが吸い込まれていってしまいました。
「そんな…せっかく書いたコードが…」
ショックで言葉を失う私を尻目に、空気清浄機は、VBAコードを美味しそうに咀嚼しているかのようです。オフィスは一時的に騒然となりましたが、清浄機が満足したのか、やがて風は収まりました。
同僚たちが片付けを始める中、私はがっくりと肩を落としていました。今から書き直すのかと思うと、気が重くなります。ところが、不思議なことに清浄機からプリントアウトされた紙が出てきたのです。
「まさか…」
紙を手に取ると、そこにはさらに洗練されたVBAコードが印字されていました。空気清浄機はコードを理解し、改善してくれたようです。
「す、すごい…これなら業務効率が倍増するかも!」
私は驚きと喜びで声を上げました。同僚たちも集まり、空気清浄機の予想外の能力に感嘆の声を上げます。
結局、暴走した空気清浄機のおかげで、業務改善に一役買うことができました。それ以来、私たちは空気清浄機を「コード清浄機」と呼び、敬意を込めて接するようになりました。
時には予期せぬ出来事が、思わぬ形で良い結果をもたらすことがあるのですね。オフィスに吹いた、コードを浄化する風は、私たちに新しい発見と喜びを与えてくれました。