近年、テレビCMでよく見かける住宅のリースバック。
なんでも住宅の関係の便利なサービスのようだが、金融サービスのようにも見える。
そのメリットとデメリットを明らかにする。
リースバックのメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット:
1. 現金化による資金調達
リースバックを利用することで、自宅を担保に一時的な資金調達ができます。この資金は、事業資金や医療費、教育費など、様々な目的に使用できます。
2. 居住の継続
リースバックでは、自宅を売却した後も引き続き賃借人として住み続けることができます。これにより、住み慣れた環境を維持しながら資金調達ができます。
3. 相続税対策
リースバックを利用して自宅を売却することで、相続税の対象となる不動産資産を減らすことができます。これにより、相続税の負担を軽減できる可能性があります。
デメリット:
1. 賃貸料の支払い
リースバック後は、自宅の賃借人となるため、毎月の賃貸料を支払う必要があります。これは、新たな支出となり、家計に負担がかかる可能性があります。
2. 買戻しの難しさ
リースバック契約には、一定期間後に自宅を買い戻すオプションが付いていることがありますが、その際の買戻し価格は市場価格に基づくため、価格が上昇している場合は買戻しが難しくなる可能性があります。
3. 金利負担
リースバックは、実質的には住宅ローンと同様の金融サービスであるため、金利負担が発生します。金利が高い場合、長期的には負担が大きくなる可能性があります。
4. 契約の複雑さ
リースバック契約は、一般的な住宅ローンと比べて複雑な場合があります。契約内容を十分に理解し、メリットとデメリットを検討する必要があります。
リースバックは、一時的な資金調達の手段として有効ですが、長期的な影響を考慮する必要があります。個人の財務状況やニーズに合わせて、専門家に相談しながら判断することが重要です。
資金調達の必要性がある人が、自宅を手放して賃貸にする
リースバックは、自宅を所有している人が資金調達の必要性に迫られた際に、自宅を売却して資金を得ながら、同時にその自宅を賃借して住み続けるという仕組みです。
具体的な流れは以下の通りです:
1. 自宅所有者が、リースバック事業者に自宅を売却します。
2. 売却代金は所有者に支払われ、資金調達が実現します。
3. 所有者は、売却した自宅を賃借人として借り続けます。
4. 所有者は、リースバック事業者に対して賃料を支払います。
このように、リースバックは、自宅を手放すことで資金調達を行いながら、同時に住み慣れた自宅に住み続けることができる仕組みです。ただし、自宅を売却するため、所有権は失われ、賃借人としての立場になることに留意が必要です。また、賃料の支払いが新たな負担となることから、長期的な影響を考慮する必要があります。
自宅の所有権が失われることの、心理的負担が気になる。
リースバックを利用する際に、自宅の所有権を失うことによる心理的な負担は大きな懸念事項の一つです。多くの人にとって、自宅は単なる資産ではなく、家族との思い出が詰まった大切な場所であり、精神的な拠り所でもあります。
所有権を手放すことで、以下のような心理的な影響が生じる可能性があります:
1. 喪失感:自宅を売却することで、長年築いてきた思い出や愛着が失われるという喪失感を感じる可能性があります。
2. 不安感:賃借人となることで、家賃の支払いや契約更新など、新たな不安要素が生じます。将来的に賃貸契約が打ち切られるリスクもあり、住み続けられるかどうかの不安を感じる可能性があります。
3. アイデンティティの揺らぎ:自宅を所有することは、多くの人にとってアイデンティティの一部となっています。所有権を失うことで、自己アイデンティティが揺らぐ可能性があります。
4. コントロール感の喪失:自宅の所有者であれば、住環境をコントロールできる自由がありますが、賃借人となることでその自由が制限される可能性があります。
これらの心理的な負担は、個人によって異なり、その影響の大きさは様々です。リースバックを検討する際は、資金調達の必要性だけでなく、こうした心理的な影響も考慮に入れ、慎重に判断することが重要です。また、家族とよく話し合い、専門家からアドバイスを求めることも有益でしょう。